第21章 旅立ち 〜departure〜
【 雅紀side 】
そんな俺たちの遥か向こう。
今日初めてその姿を現した太陽が、
ゆっくりと水平線に沈んでいく。
「...綺麗だね..」
夕陽の美しさに見惚れる翔の横顔は、
夕陽に負けないくらいに綺麗で..
隣の風呂で騒いでいる子どもの声が、
もう、聞こえてこない....
何だか消えてしまいそうで、
手を伸ばしてその肩に触れた。
んっ?って、小首を傾げて俺を見る翔が、
も―――う!!!
犯罪レベルの可愛さだよ( ;∀;)
沈んでしまった夕陽は、
回りの雲と海と空を、染めていく。
言葉にできない自然の美しさと、
それに負けないくらいの綺麗な翔が...
俺の心に焼き付けられた。
部屋に戻ると、丁度夕飯の時間だった。
「ジャスト♪行こうよ、雅紀」
そう言って出掛けようとする翔の腕を掴んで引き寄せ、腕の中に閉じ込めた。
「...雅紀..」
少しだけ困ったような顔してる翔が、
逆にそそるんだよ〜////
↑結局、何してもそそられるらしい(^^;
「ご飯終わったら、部屋の露天風呂入ろ?」
鼻と鼻をくっ付けて小声で囁くと、
「...ふふふっ..そこで変なことする気なんでしょ?」
って...
その微笑みが、妙に艶めいていて。
チュッて、大袈裟な音を立ててキスをして、
「変なことって?...僕、全然分かんなぁ〜い??」
って言ってやった。
「...ばぁ〜か❤」
翔は笑いながら離れた。
本とはもっとイチャイチャしていたい、
でも、そうすると夕飯の時間に間に合わなくなっちゃうからさ....
これ以上は止めにしといた。
部屋を出ると誰もいない廊下。
翔は、さっと指を絡めてきた。
.....(*≧∀≦*)何だよ!
確信犯ですか? 折角振り切った俺の煩悩、
呼び戻すのは止めてくれよぉ〜(>_<)