• テキストサイズ

Green~君といた季節~【気象系BL】

第3章 変わっていくということ ~僕は、ぼくなのに~



そう言ってママの顔を見ると、
凄く悲しそうな顔をしていた...

...ママごめん...

ママにそんな顔させたくないから、
サッカー止めたのに...

好きなことをやらして貰えないイライラを、
ママにぶつけたって仕方ないのに...

潤「翔くん、サッカー出ておいでよ...
コーチが、パパに話してくれるってよ~」

翔「いいんだ、もう...サッカー楽しくないし...」

潤「翔くん...そんなのうそだろ?
あんなに大好きだったのに...
そんな急に、嫌いになったなんて///」

翔「いいって、言ってるじゃん!!
もう...僕のことは、ほっといてよ!」

潤くんの顔を見たら、涙が零れそうで、
僕は、僕のために泣いてくれた潤くんが、
ほんとはすごく嬉しかった...

嬉しかったのに...

腕を握っていた潤くんの手を振りほどいて、
潤くんから走って離れた...

一緒にパスの練習したり、
コーチに怒られて泣いたり、
どっちがリフティングたくさんできるか、
競争したり...

...楽しかったのに...

もう、そこには、
戻れない...


僕はそのまま、塾に行った。


その帰り道、
商店街を歩いていると、
前から歩いてきた子に、

「翔くん?」
と、声を掛けられた。


顔を上げると、雅紀くんだった。

雅紀「翔くん!久しぶり!
今、塾の帰り?」

翔「...うん、そう...雅紀くんは?」

雅紀「お母さんにお使い、頼まれちゃって...
ほら、これっ...」

雅紀くんが上に上げたレジ袋には、
お醤油かな?それとマヨネーズが入っていた。

雅紀「少し話す時間ある~?
久しぶりだからさ...急いでるなら、いいんだけど」

雅紀くんの笑顔が、
その時の僕の胸に、じんわり温かくて、

翔「うん、少しだけね...」


......僕も、雅紀くんと話したかったのかもしれない。



/ 543ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp