第3章 変わっていくということ ~僕は、ぼくなのに~
翔父「大体、お前が付いていて、
翔に何をさせていたんだ!
勉強もちゃんとできないで、
サッカーなんかに夢中になって...」
翔母「何にでも、頑張れる子になって欲しいと思って、
サッカーをすることは、悪いことじゃないと」
翔父「お前が甘いから、翔は...」
翔「もうやめて!!もういいよ!
僕がサッカー行かなきゃいいんでしょ!!!」
泣きながら、僕は自分の部屋に走って行った。
僕のせいで、ママが怒られるのはいやだ!
パパは、何にも分かってないくせに...
僕は悔しかった。
何も言い返せない自分が...
大好きなママが、自分のせいで、
パパに叱られてしまった。
...僕がテスト、出来なかったせいで...
サッカーにも行けなくなってしまった。
潤くんと『一緒に頑張ろう』って、
約束したのに...
.........僕は、悲しくって、
悔しくて、ベッドに顔を埋めて、
わーわー泣いた。
なんにも出来ない、
堂々とパパに言い返せない自分が、
何だか惨めで、それが悲しかったんだ。
サッカーを僕がどんなに好きか、
どんなに頑張って練習してたか、
家にいなかったパパは、
何にも知らないくせに...
毎回休まずに通っていた練習に、
この日を境に、一切行かなくなった。
『勉強も頑張るから、サッカーに行かせてください』
てそう言えば、パパはいいって、
そう言ってくれたかもしれない...
でも、この時の僕は、
それができなかった...
何をそんなに意地になっていたのか、
分からないけど、
どうしても、パパに頭を下げるのが、
嫌だったんだ...