第3章 変わっていくということ ~僕は、ぼくなのに~
そんなある日、
僕は学校の国語のテストで70点を取った。
いつもほとんどが100点の僕からしたら、
やらかしたという答案用紙。
学校から帰って、サッカーに行く前、
ママに見せていると、
そこにパパが帰ってきた。
翔父「なんだ、翔、テストか?」
翔「うん...」
翔父「見せてみなさい」
翔「......」
僕は黙ってテスト用紙をパパに渡した。
ママは、心配そうな顔で僕たちを見ていた。
翔父「......こんな簡単なとこ、
間違えていいところじゃないな~...」
パパのその言葉に、僕は慌てて言った。
翔「はい...今度は間違えないようにします。」
翔父「今日は、サッカーに行かなくていいから、
家で勉強しなさい」
翔「えっ!!そんなの、やだよ...
せっかく、レギュラーになれたのに...」
翔父「翔は、将来医者になるんだ。
サッカーはどうせ遊びなんだから、
そんなに一生懸命行かなくてもいい!」
翔「パパ...」
......どうせ遊びなんて、
何でそんなことう言うんだよ...
パパなんか、何にも分かっていないくせに...
サッカーに行かなくてもいいなんて...
僕はとっても悔しくて、
パパに言い返そうとしたけど、
何か言ったら、泣いてしまいそうで、
グッと奥歯を噛みしめてその場に立っていた。
するとママが、
翔母「あなた、翔はサッカー、とっても頑張ってるの...勉強もちゃんとやるようにしますから...」
何も言えない僕の代わりに、
ママがパパに言ってくれた。
僕は、ママのその言葉が嬉しかった。
...なのに...