第18章 君がいるから
【 雅紀side 】
学校の勉強に、サークル活動、
実習も長期ではないにしても、ちょこちょこ入っているから、なんだかんだと忙しい。
翔はもちろん、勉強が大変らしく、
夕飯が終わってからも、よく自室で遅くまで勉強していることがあった。
「翔...コーヒー入れたよ~」
ノックして部屋に入ると、机の上は教科書や参考書で溢れかえっていて、その上に無造作に置かれたパソコンのキーを叩いていた。
「おう、ありがと、雅紀...そこ置いといて」
「...うん...」
そっと部屋を出ようとしたけど、
机の上から落下してそのままになった本が目に留まり、そのままだと、ページが折れちゃうな...と思って手を伸ばした。
俺が直ぐ帰ると思っていた翔は、急に隣に来てしゃがんだカから、びっくりしたみたい。
「わっ///何?どうしたの?」
「あ...いや、教科書かな...曲がっちゃうな、と思って...」
拾い上げた本を直して、翔に手渡し、
「無理しないでね..ちょっと顔色悪いよ?
あんまり寝てないんじゃない?」
そう言いながら、そっと翔の頬に手を伸ばすと、
その手を翔がぎゅっと握った。
「雅紀...こっち来て...」
腕を引き寄せられ、翔はそのまま俺に抱きついてきた。
胸のあたりに顔を埋めて、目を閉じる翔...
疲れてるんだな...
俺は愛しいその塊を、何度も優しく撫でた。
手伝ってやりたいけど、
俺の手に負える様な代物でもないし。
邪魔になるだけだし...
しばらくそのまま俺たちは抱き合っていた。
すると、急に、
「雅紀...抱きたい...いい??」
そう言いながら俺のこと見上げる翔...
「えっ?でも...いいの?レポート...」
「いい!!禁欲性活なんか、俺には無理!!
気になって、集中できないもん///
さっさと一回ヤッテ、その後続きをやるから!」
...さっさと、ってさ...