第18章 君がいるから
両手に靴を持っていて、思うように翔のことを抱き締められないから、
俺は一旦テーブルの上に靴を置いて、
もう一度彼の身体を抱き寄せた。
「ふふふっ..そんなに気に入ってくれて、俺も嬉しい...」
「...みんなを呼んで、俺の誕生会をしてくれた上に、ケーキにプレゼントまで...
今日は、今まで生きてきた中で、最高最上の誕生日になったよ...翔...ほんと~に、ありがと!大好き!!」
...もう、この感動と感激...とても言葉になんかできないよ!!
...だったらさ....
「翔...お風呂に入ってきてよ...翔のこと...俺にちょうだい?」
そう言って身体を離し、彼の顔を覗き込むと、
翔はパッと真っ赤になって、
「俺なんか...別に今更、プレゼントでもないし...」
って...
可愛い❤そんな顔して照れるとこ...(^^♪
「...くれないの~??」
そんな翔に、わざと残念そうな声出して言ってみると、
「...別にさ..ダメとは、言ってないし......
もう!!俺、風呂入る!!」
...翔は、照れくささからだろうね~、半分キレて、俺の腕から抜けて、風呂に行ってしまった。
その背中を見送りながら、
俺の頭の中では、ケーキとスニーカーから、『夜の翔』へとシフトチェンジされ...
結果、少し期待した俺のが少しだけスエットの中で反応した。
...まあ、落ち着けって///
俺は、寝室に行って、翔の好きなアロマキャンドルに火を付けた。
灯を消すと、キャンドルの小さな炎と、
窓辺に一つあるフロアスタンドが、幻想的に揺らめいた。
...なんか、いいじゃん!!
俺は一人で、この先の、恋人たちの夜を思って、顔がにやけるのを、必死に我慢した。