第18章 君がいるから
そう言えば、思い当たる節もあるな...
「そういうことだから...先輩よろしくお願いします♪」
かずに言われ、
「先輩って?...なんで先輩なんだよ~?」
と笑った。
「なんか、俺だけ寂しいじゃん~可哀想..僕」
潤がふざけてそう言うと、
「何言ってんだよ~...雅紀、この人、明日のイブは2人と時間差デートだよ?ヤバいよな~?」
「う..うん..そうなの?」
「か~ず!二人じゃない!3人!!」
「それ犯罪じゃん..」
かずの隣で智も珍しくツッコむ。
「来るもの拒まず。去る者追わず..よ♪広く浅く...みんな仲良く...人類みな兄弟!」
「潤...いい加減にしないと、そのうちに刺されるぞ、お前...」
そう笑う翔に、一瞬眉を顰めた潤だけど、直ぐにまたさっきのふざけた顔して、
「そしたら、翔センセに診てもらうから大丈夫でぇ~す!!」
......潤が一人に決めない理由って...
もしかしたら、翔が引っ掛かってるのかな?
俺は何となくそう思ったけど、認めてしまうのが怖くて、その疑問には蓋をしてしまった。
酒も進み、料理も堪能した。すると、
「よし!ケーキ食べよっか!」
翔がキッチンからケーキを持ってきた。
慎重に箱が開けられ、
そこには......
『Happy Birthday Masaki!』の文字が...
えっ??うそ...
「雅紀、誕生日...」そう翔が言うと、3人も声を揃えて、
『おめでとう!!』と一斉にクラッカーを鳴らしてくれた。
「マジで...??」
「雅紀、今日は雅紀のためにみんなに集まってもらったんだよ♪クリスマスは、カムフラージュで...」
かずがろうそくに火を付けてくれて、
「ほら、雅紀、行くよ~...せ~の♪」
かずの合図で、みんながHappyBirthdayを歌ってくれた。