第17章 医学の道、その2歩目
『児童福祉施設 梓川園』は、小中高の子ども達50名ほどが生活していた。
一般的に児童福祉施設には、様々な事情で親と一緒に暮らすことが出来ない子どもたちが入所していて、その子たちをいろんな分野の専門家たちがサポートしていく施設だった。
10時からの劇のため、準備を始めた俺たち。
『アンパンマン』の寸劇で、翔は一応主役のあんぱんまん。俺はほぼその他的な『しょくぱんまん』
ちなみに岡田くんは『バイキンマン』...
何気に適役だ(^^♪
時間になり、多目的ホールに集まったのは園生の3分の2くらいの人数で、
子どもたちはキラキラして目で、待っていた。
...ああ!!やっぱ、緊張する~(≧▽≦)
そんな俺に井ノ原先輩が、
「相葉~肩の力抜いてけ!初めてで緊張するだろうけど、俺たち子どもたちの喜ぶ顔が見たくてやってんだからさ!失敗しても、喜んでくれるって!!
だからさ、思いっきりやろう!」
「...はい!!頑張ります!!」
井ノ原先輩の言葉で、すうっと緊張が収まった。
セリフとか動きとか間違えたとしても、
それをきっと、笑って楽しんでくれる...
よし!!頑張ろう!
すると、アンパンマンの衣装を着た翔が、
「しょくぱんまん!頑張ろうぜ~♪」
と肩を叩いた。
...ふふっ、何度見ても可愛い...
赤いほっぺが何度見ても笑える( *´艸`)
「雅紀、お前だって、相当おもろいぞ~♪」
...改めて自分の姿をしげしげ見る俺を、
翔は大笑いしていた。
こうして、アンパンマンの寸劇も滞りなく進み、ハプニングもまたさらに盛り上げることになり。
俺は、ドキンちゃんの里美ちゃんに、思いっきり抱きつかれてふらつき、笑いを取った。