第3章 変わっていくということ ~僕は、ぼくなのに~
「カズくん...」
和也「翔くん!さっきのこと、
気にしてんだろ~?」
「.....」
和也「僕ね、翔くんのことが、大好きだから、
代わりに怒られたとしても、平気だよ~」
「大好き..?」
和也「そう!ずっと翔くんのこと、
大好きだったし、これからも大好きだから...」
...大好きって...
みんなが言ってくれる...
僕のこと、大好き、って...
「カズくんってさ、他にも大好きな人、
たくさん、いる?」
カズくんの顔を見上げながら聞いてみた。
和也「いる...っちゃ、いるけど、
でも、1番好きなのは、翔くんだよ!」
そうにっこり笑うカズくんの笑顔は、
何だかすごく、キラキラしてた。
......僕も、カズくん、好き...
でも、みんなのことも好き...
僕のこと、智くんも、かずくんも、
雅紀くんも、みんなが大好きだって、
そう言ってくれて、嬉しいけど、
『大好き』の意味が、
分かるような、分かんないような...
僕は思い切って、カズくんに聞いてみた。
「かずくん、大好きって、1人だけ、
特別に好きって、どんな気持ちなの?」
するとカズくんは、悪戯っぽく笑って、
和也「説明されても、きっと、
よく分かんないと思うよ~...
でも...そうだなぁ~...
例えば、UFOが侵略してくる10分前!!
これで地球は爆発します!!!
...さて、その時、誰といたいって思いますか?」
可愛い目で、僕のこと覗き込んだカズくん、
「最後の...10分...」
和也「そうそう!僕はね、その時、
翔くんと一緒にいたいって、そう思うよ♪」