第15章 You’re my sunshine
【 雅紀side 】
星空は、本物みたいに、
いや寧ろ、本物以上に綺麗だった。
でも、肩に凭れる翔の重さが、
繋いだ手の温かさが、
何かもう、連れてきてくれた翔には悪いけど、星どころじゃない///っていうかさ...
心臓の音が、絶対翔に聞こえてるんだろう、ってそう思うと、もう居ても立ってもいられなくて...
翔には言えないけど、
帰って翔のこと、押し倒すことしか考えてなかった。
俺だって、こう見えて、
『ヤりたい盛りの大学生』なんだから。
....あっ、十分そう見えてるか(((・・;)
50分の上演時間もあと少しと言うとき、
星空は冬の星座と、降る様な星が映し出されていた。
翔が、俺の肩で、囁いた。
「子どもの頃行った八ヶ岳のホテルでね、
これとおんなじくらいにたくさんの星を見たんだ...その空は、今でも忘れられないよ..」
「ふ~ん...そうなんだ...俺も、そんな星空、
見てみたいな~」
素直に、思ったことを言ったら、
「いつか行こうね...二人きっりで...あの星を、
雅紀にも見せてやりたいんだ...」
そう言いながら、翔はそっと、振れるだけのキスをくれた。それはふんわりと温かくて、
離れた後で、俺はぎゅっと目を閉じた。
愛する人と一緒に居られる幸せ...
将来の約束ができる幸せ...
俺も翔も男で、それって、世間的には普通じゃなくて。分かり切ったことだけど、ホントは翔の隣にいるのは、俺じゃダメなんだって...
分かっているけど...
でも、俺、
翔じゃなきゃダメなんだ。
他の人なんか、考えられない...
そして、俺の驕りじゃないよね?
翔も、同じ気持ち...そうだよね?
幸せ過ぎて、不安になってる...
きっとそうだ。
それだけのことだ。