第15章 You’re my sunshine
「翔...ここ来たことあるの~?」
「ないよ。初めて来た...なんで?」
雅紀は俺が凄く慣れているから、来たことあると思ったらしい。
「プラネタリウムなんて、雅紀嫌だった~?」
「ううん!そんなことないよ!星なんて、そんなにじっくり見たことないかも///」
そわそわする彼が、ちょっと可愛い。
その空間には何組もカップルや女の子同士の他に、男同士の二人連れも何人かいた。
単に天体好きな友達同士なのかもしれないし、
もしかしたら、俺たちみたいなのかもしれない...
でも、総じてここにいる人たちは、人のことにあんまり興味がないみたいで、天体ショーが始まるまでの時間を、思い思いに過ごしていた。
「なんか、飲み物買ってくる~?」
「う~ん...俺はいいかな?」
「じゃ、俺、買ってくるよ!」
雅紀は、ジンジャーエールのペットボトルを1本買ってきて、一緒に飲もうね♪と笑った。
......あ~...やっぱり、何て可愛いんだろう(^^)
始まる直前になっても、俺たちの周りには、
誰も来なかった。
内心俺は、暗くなったら、少し雅紀と仲良くしても平気かな~...って、そんなこと考えてた訳で...
そしたら雅紀が、
「暗くなったら、手、繋ごうね♪」って。
......やっぱり俺たち、同じこと考えてた//
それがちょっと、嬉しかった(*^-^*)
...まあ、ここにいるカップルの殆どは、
そんなこと考えてるんだろうな~。
その証拠に、ちゃんと隣と距離を取って座ってるし♪
程なくして、開演を告げるアナウンスが流れて、
場内は真っ暗になった。
すると直ぐに、雅紀が俺の手を握ってきた。
......早いな...(^^;
俺も、ぎゅうっと握り返した。