第15章 You’re my sunshine
【 翔side 】
雅紀はいつだって、自分の思いに正直だ。
ストレートで、嘘がなくって、
....たがら、分かりやすい。
子どもの頃から、いろんなこと抑えて、親父の顔色ばかり窺ってた俺とは違う...だからこそ、そんな雅紀に惹かれるんだ。
雅紀はさ、
俺にないものたくさん持ってる。
それなのに、雅紀は俺の気持ち分かってないんだ、きっと。だからすぐに不安な顔したり、寂しそうにする...
こんなに俺が愛してるって、
そう伝えてるのに....
......なんかさ、俺たち同じだよね?
お互いにお互いのことしか見えてないのに、
少し見えない部分を感じただけで、心がざわざわする...自分がここに居てもいいのかな?って...
そんなことに気付くことが、何だか嬉しくて、そして、温っかい...
「雅紀」
「ん?」
「好きだよ...」
顔を見ないで小さくそう言った。
人混みを避けて歩きながら。
.........
「俺も、好きだよ、翔...」
雅紀がどんな顔してるのか、見なくても分かる。
だって、好きだって、そう言った声が消えそうに震えてるもん...
『泣きそうな顔』
ほんとにさ。
俺の恋人は、泣き虫で感激屋さんなんだよね(^^;
本日のデートのメインイベントに、
俺は渋谷にあるプラネタリウムを選んだ。
そんなに混んでないし、客席が多いから、二人で星空眺めるにはお勧めなんだ。
...って、誰かのblogに書いてあったし♪
チケット買って中に入った。
最終回は特に空いてるっていう情報だったが、広い空間のあちこちにカップルが離れて座っていた。
俺と雅紀も、一番後ろの座席に並んで腰を下ろした。