第15章 You’re my sunshine
公園では、あちらこちらで、人々が思い思いに過ごしていて、そんな中、俺たちから少し離れたところで、ウクレレを爪弾いて歌っている外国人がいた。
♪♪♪〜♪♪〜♪♪♪
優しいそのメロディ....聞いたことあるな〜
何だっけこれ..?
すると、翔が小さく歌い出した。
『You Are My Sunshine〜♪
My only sunshine
You make me happy
When skies are grey...♪♪』
俺は暫く、翔の歌を聞いていた。
あんまりその響きが心地よくて、
ずっとずっと聞いていたくて....
すると、歌い終わった翔が、
「これさ、自分の死期を知った男性が
奥さんに送った歌なんだよな、確か。」
「へえ..そうなんだ..そう思うと、
なんか、切ないね...」
「なあ、雅紀〜....雅紀は、
俺の太陽だから..」
「ブーッ/////」
俺は飲んでいたミネラルウォーターを盛大に吹き出した。
「なっ、な..なに言ってんの!昼間かっら//」
「.....伝えておきたかったんだ..」
「.....翔...」
遠くを見るような目をして、
俺を太陽だって...そう言いきった翔。
俺は、つまらないやきもちやひがみで、
うじうじして、八つ当たりていた。
そんな自分が恥ずかしくて、
申し訳なくて、
「翔....俺...」
「行こうか..」
そう言って翔は立ち上がった。