第15章 You’re my sunshine
小一時間並んで、俺たちはやっと席に案内された。
他にもあるのに、テラス席...
テラス席には、どちらかと言えば見た目にいいのを、持ってくって、あれ、あながち嘘じゃないのかな~?
そんなことを思いながら、
翔の後に付いて、席に座った。
俺が店員でも、きっと翔をテラス席に連れてくよ...多分...
「どれにする?」
「どれも、凄いなぁ〜...甘そ..」
「雅紀、甘いの苦手だっけ?」
「そんなことないよ〜」
俺たちは、違うメニューを頼んでシェアすることにした。
隣の席の女子高校生たちが、
俺たちをちらちら見ながら、ヒソヒソやってる...いい気はしないけど、まあ、仕方ないか〜
何しろ翔は、無類のイケメ..
「みんな、雅紀のこと見てるよ...」
急に翔が耳元でそう言ってきた。
あなただよ!あなた...
....無自覚かよ、全く(-_-)
そんだけ周りにキラキラ振り撒いといて...
「...何かさ、ここでも話しにくいな..」
「うん..そうだね...」
さっき軽い言い争いしたことは、ちょっと保留で。俺たちは運ばれてきたパンケーキに、無言になった。
「クリーム、山盛り過ぎるね...」
「くだもの屋さんレベルでしょ、こっち..」
見ただけで胸焼け必須のクリームの山と、
それに負けないくらい甘い笑顔の翔のツーショットを撮ってから、俺たちは食べ始めた。
見た目よりもしつこくなくて、
美味しくいただけたけど、
流石に終わる頃には、もう十分です状態だった。
それから、ふたりで服なんか少し見ながら、
公園まで来た。
ポカポカ暖かい陽だまりに、
俺たちは並んで腰を下ろした。