第12章 新しいスタート
1月25日...
翔と二人で天満宮にお参りに行った。
「翔、誕生日おめでとう!何もプレゼント買えなくてごめんね~...」
そう、今日は翔の誕生日。
でも、明日に控えた俺の受験のせいで、お祝いは何も準備できていなかった。
「何言ってるの?今は、雅紀の受験が大事だよ!
合格したら、いっぱい貰うから♪」
「貰うって..何だろ?翔の欲しいものって...」
すると翔は、悪戯っぽく笑って、
「俺の欲しいものは、ひとつだけだよ!雅紀しか持ってないものだから...」
「えっ?...それって...」
違ってたら恥ずかしいのに、俺は真っ赤になった。
「ふふっ、雅紀か~わいい❤」
そう...俺は一番欲しいもの、それを我慢して願掛けしていた。『○○絶ち』ってやつ。
俺の欲しいものは、もちろん翔だから...
合格するまでは、って、翔とそういうことスルのを、封印してた。
翔も分かってくれてて、応援してくれてた...
まあ、正直、夜のふたりっきりの部屋で、
すぐ隣に翔がいて...
我慢するのは大変だった...
何しろほらっ、俺だって『ヤリたい盛り』の高校生だからさ///
翔はどうだったんだろうね?
聞かないし、言わないから分かんなかったけど...
「俺、結構我慢してたよ~(^^♪雅紀が合格してくれないと、ホントにもう...困るからね!」
「...うん...」
やっぱり赤くなった俺...(≧▽≦)
「翔!!俺頑張るよ!!」
...もちろん、俺の将来のために!だからね...
お参りに行くって言ったら、父ちゃんが出世払いだって、1万円札をくれた。
「神様に、よくお願いして来い!!」って、そう言って...