第11章 目指す道
ダメだ!!!
修が寝るまでは、出来ないよ///
「にいちゃん!ましゃき!ご飯でえ~す!!」
俺は、翔の家族と一緒にダイニングに座った。
「雅紀くん、いらっしゃい!」
「お邪魔してます!お世話になります!!」
この時間には翔の親父さんも帰宅して、
家族そろっての夕ご飯になった。
「ぼく、これ!お肉食べる!!」
「修、少し静かに食べなさい」
「雅紀くんに笑われるぞ~」
「ふふふ...」
...いいな(^^)温かい家族。
ホントに微笑ましい...
翔のことがあったときは、こんな感じじゃなかったのかもしれないけど、乗り越えてきた家族には、強い絆が生まれたんだろう...
「雅紀、どんどん食べないと、修に食べられちゃうぞ!」
「えっ?そっか...よ~し///」
「兄ちゃん!僕そんなに食いしん坊じゃないよ!!」
膨れた修を翔が笑って見ている。
それをご両親が優しく見守っている...
『修は俺の宝物』
そう言いきった翔...
俺、祐介のこと『宝物』だなんて、思ったことあったかな~...(-ω-)
...翔は、優しい...
苦しみから...どん底から這い上がった強さと、美しさも持っていて...こんなに綺麗なのに...もう、無敵だよ、ほんと。
修と争って唐揚げを頬張る翔の横顔に、
俺は見惚れていた。
......翔のこと。
ずっと側で見守っていきたい。
俺にそれができるんだろうか?
翔を守っていける強さが俺にあるだろうか?
「何?雅紀...」
ずっと翔と修のやり取りを見ていたから、
翔が変に思ったのかな?
「えっ、いや...ほら、ここに...」
翔の頬に着いたケチャップを指で拭ってあげた。