第11章 目指す道
この後、暫くの間、襲撃してきた俺の小さな恋人に付き合って、俺は結構へとへとになった。
お母さんが、修を連れに来て、やっと解放されたんだけど...その時に、
「ホントに、雅紀くんごめんね~...修も翔と一緒で、雅紀くんが大好きだから(^^;」
って。
変な意味じゃないのは分かってるけど、
何だか照れて、赤くなる俺...
翔が横で、笑って見ていた。
修が行ってしまうと、部屋の中が急に静かになって、なんだか...気まずい...
えっと、さっき何話してたっけ??
すると翔が、
「雅紀、修のこと、好き?」
って聞いてきた。
「もちろん!好きだよ~可愛いし///もうほんとの弟みたいに思ってるつ~か...」
なんか、テンパって、
訳の分かんないこと言ったか?俺...
「嬉しい♪..修は、俺の宝物だから。
世界で一番大事で...あっ...今は、雅紀の方が、大事だった...」
「えっ??」
何言ってんの、もう///
俺は一気に顔が熱くなるのが分かった。
「...ホントだよ~?雅紀が誰よりも大事...
誰よりも...好き...」
「...翔...」
俺は、少しはにかみながら...
それでも、真っすぐに俺のこと見ながら素直にそう言う翔が、愛しくて...
腕を引いて胸に抱きとめた。
「俺だって...」
俺の胸に顔を付けて、
「...うん...」
とだけ、小さく翔が頷いた。
俺はそっと、翔の肩を離して顔を覗き込んだ。
キラキラした大きな目が、じっと俺を見てる...
そっと顎に指を掛け、
「...目...閉じて...」
翔が、長い睫毛を下ろしたから、唇の位置を確認し、俺も目を閉じながら、ゆっくり近付いた...
その瞬間!!
ダダダダダ///と修が階段を駆けてくる音がして、
俺たちは飛び退いた。