第10章 大人の階段昇る
【 雅紀side 】
翔の舌が、俺の咥内で暴れまわる。
いつも穏やかで、優しい翔の、別の一面を見た気がして、俺の真ん中は一気に勃ち上がる。
...こんなに情熱的な彼を感じるのは、
今までなかった...
それだけで、もう...何だか嬉しくて...幸せで...
涙が出そうになる。
「翔...好き..だよ」
「..雅紀...俺もだよ...」
唇を貪りながら、翔の手が、俺のTシャツの中に入ってきた。すべすべで、ほんの少し冷たい手...
翔の手が、俺の肌に触れる...
ただそれだけで、全身が総毛立つ。
そして、翔の指先は俺の脇腹を滑り、
真っすぐに胸の飾りを捉えて、摘まんだ。
「..あっ..や..」
自分から、そんな声が漏れたことに、思わず赤面する。
深いキスを続けながら、翔の指が、埋もれていた俺の乳首を硬く勃ち上がらせると、俺は自然と身体を捩って、その指から逃れようとした。
...嫌なんじゃない...寧ろ、これは反射...
一旦手を抜いた翔が、俺のTシャツを一気に脱がせてから、俺の身体を押し倒した。
好きな人の目の前に肌を晒すことが、こんなに恥ずかしくて、こんなに興奮するなんて...今、初めて知った。
「雅紀...綺麗だ...」
そのまま、翔の唇が首筋に落ちてきた。
その瞬間、全身を甘い電流が駆け巡る。
首筋に何度もキスをして、その間も指で刺激していた胸の尖りに、今度は唇を寄せた。
「..んあっ..翔..あぁ...」
堪らず、彼の頭を掻き抱いた。
俺より小さかった翔が、いつの間にか大人になってて、
こんなことにも、俺より落ち着いて進めることに、違和感と感慨深さを感じてしまう...
...こんな時だけど(^^ゞ