第10章 大人の階段昇る

「俺さ、翔のことが好きなの...大好きなの！
だから...翔と、愛しあえたら...幸せだな...
って、そう思ってて。でも、翔が、そう言うの、やっぱまだ怖いって言うなら、いつまでだって待つ気でいたけど。

でも、方法は、どっちでもいい、
かずにそう言われて。」

「かずに～？」

「そう。今まで、俺が翔を抱くことしか考えてなかったけど、翔だって...その..男だし...

俺の方に、イレるんなら、きっとそんなに、抵抗ないんじゃないかって...そう、思って...」


......雅紀...そんなこと、考えてたなんて...


俺は、なんて答えたらいいのか、
突然の展開で、もう、分からなくて...

「翔は...俺を、抱くの...イヤ？？」

赤い顔して、俺にそう聞く雅紀...


「イヤ...なんて///...そんなことは...」

「じゃあ、決まり！俺は、覚悟できてるんだ！！」

「覚悟って...さ..」


雅紀が、不意に俺に抱きついてきた。

「翔...俺を、...抱いて...」

「...まさき.....」


雅紀が、顔を少し傾けながら、俺に近づいてきた。

キス...するんだ...


俺は、長い睫毛を伏せた雅紀の顔をじっと見ながら、
その可愛い唇に、自分の唇を押し付けた。


......その瞬間、何かが崩れた...



俺たちは、本能のままに抱き合って、
何度も何度も、貪るように口づけた。


舌を絡め合い、吸い上げ、その熱い咥内を蹂躙するように舌を動かすと、雅紀の口から、唾液が糸を引いて零れた。


「...ん..んぁ..ふっ..」

雅紀の口から、初めて聞くような、
甘い声が漏れ、その刺激が、俺の中心に熱を運んだ。