第9章 男同士
【 雅紀side 】
トレイの上のカップをカチャカチャさせ、
翔が近付いて来る。
気のせいかな?
いつもの穏やかな落ち着いた翔じゃなくって、
ちょっと、緊張してる...っていうか...
これまでも、キスはしている...
ソフトなやつから、この頃はちょっとハードになってきた。
もちろん、翔の気持ちを最優先って、そう言ってるし、
そうする気でいるけど...
さっきみたいなことになると、俺、正直自信ない...
好きな人を抱き締めて、
唇重ねてて...
で、ちょっと甘い声なんか聞いちゃうと、
俺だって...我慢の限界って言うか...
良からぬ妄想が頭の中をぐるぐるしてる俺の前に、
翔が紅茶のカップとチーズケーキを置いた。
「どうぞ~」
「あっ、いただきます...」
......ここは、一旦落ち着こうか///
すると、翔の方からナイスな話題が。
「雅紀、テストどうだった~?もう結果出たでしょ?」
「ああ、そうそう、テスト!俺さ、すげ~激勉したからさ、今回順位上がって...」
「ほんと?何番だったの?」
「3番...」
「マジで??やったじゃん!凄いね、雅紀」
「だろう~♪今日も智と話してて、『翔に褒めて貰えって』あいつが...あっ...」
...なんか、またそっちの方面に、話が...
「おめでとう。雅紀、頑張ったんだね♪」
「...うん...」
あ───///翔が、超絶可愛い顔して笑ってる///
どうしよう///......
「俺も頑張ったけど、3番には敵わないよ...」
そう言って頭をかく翔に、
「何言ってんだよ!元のレベルが違うじゃん!
翔こそ、何番だったの~?」