第9章 男同士
【 雅紀side 】
翔から、会えるかってLINEが来た。
ふたりであったのが3週間前だから、
俺にとっても超久しぶりのことで、思わずガッツポーズが出る。一緒に居た智に、
「何~?翔から?」
と聞かれ、たった一言のLINEで舞い上がっていた自分に気付いて、赤くなる。
「...あっ..まあ、そう..」
そっけなく言ったつもりだけど...今更かっ(^^;
「よかったね~!翔、テスト終わったんだ!
雅紀だって、今回すげえ頑張ってたんだからさ、
翔に報告して、褒めてもらえよ♪」
......そう。
俺も、翔には言わなかったけど、
頑張ってる彼に、せめて心だけでも寄り添いたくて、
猛勉強していた。
今までで一番頑張って臨んだテストで、
何と、学年で3番になった。
一気に30人抜きの快挙だ!
智に言われなくたって、褒めてもらうわ!
内心そう思ったけど、
「褒めて貰うって言っても、
翔とは次元が違うからな~...」
照れ隠しのつもりでそう答えた。
すると智は、
「だよな~..こっちの学校でトップでも、翔んとこじゃ、下の方だもんな~どうせ...」
(-_-;)...お前が言うな、お前が...
下から数えた方が早い智に、
気楽に同意され、俺は地味に傷ついた...
そりゃあ、そうだけどさ...
そこはさ、『そんなこと関係ないよ!要は努力したって言うことがだいじだろ~』
くらいに言ってくれても、いいじゃん(-_-メ)
そんな智はほっといて、
「いいよ どこ行く?」
って翔に返信したら、
「俺んち来て」
と即レスが...
えっ???
翔ん家~?
...俺は、一気に緊張した。