第8章 イノセント
翌日は朝から小雨が降っていた。
午前中は診察があったり、親が来たりと忙しくて、バタバタしていた。
煩い親を返した丁度その時、翔からLINEが。
『夕方遅くなるけど、行くから』
『うぃ』
俺もあっさりしたレスをした。
昨日、決心したから...
...というよりも、自分の揺るがない気持ちを思い出し、再確認したから...
昨日の今日だけど、翔に会うのが、凄く楽しみだった。
...早く、来ないっかなぁ~(^^♪
.........
看護師もしばらく来ないだろうし、
晩御飯まではまだあるし、
はっきり言って、暇だ...
テレビをつけても、こんな時間やってるのはクソ面白くもないタレントのゴシップやら、興味のないような事ばかり...
夜もしっかり寝てるから、眠くない...
.........
...あっ...
...昨日、あいつ等が持ってきた、
艶めかしい、雑誌が...
俺は、テレビ台の下から、黒い紙袋を出してみた。
そうっと中身を取り出すと、
『先生、それ以上はダメ』
『淫乱女子大生の性活日記』
『もっと奥までちょうだい』
表紙だけ見て、思わず生唾を飲んだ俺は、
「全く、誰の趣味だよ~...こんなの~」
と独り言を言いながら、
ページを捲った。
.........
最近新しいの買ってなかったからなぁ~
...ちょっと新鮮で...ドキドキして...
あっ...
......(-_-;)そりゃあ、そうなるでしょ///
俺だって、健康な男子高校生だよ?
でもさすがに、まだ明るいし、いつ誰が来るかも分かんないし...スリルありすぎだよな...
俺は、少し反応した息子を鎮めようと、
目を閉じた。