• テキストサイズ

Green~君といた季節~【気象系BL】

第8章 イノセント



「で~?愛しの翔くんを取り戻した感想は~?」

潤はいつだって直球だ。

「...うん...」

「まさに身体張ったってやつでしょ?
流石だよ...雅紀...」

そう、一応褒めてくれるカズに、返事が出来なくて...

「俺たちのアイドル、取り返してくれたんだからね~...雅紀、ヒーローだよ!ほんと..」

「......」


言葉もなく俯く俺に、

「何だよ~?喜びの舞でも、踊ってくれるんじゃなかったのかよぉ~//」



俺は、翔とのやり取りを3人に話した。

俺が言ったことに、翔が何て応えたのかも...



「相応しくないって、そんなことある訳ないじゃん!!」

「事故みたんなもんでしょ?もう忘れろって!」

「翔は、その仲間といた方がいいのかな~?」


「そうじゃない///...と思う...でも、
俺たちが思ってるよりもずっと、翔の傷は深いんだ...」

「雅紀...」

智が、泣きそうな顔してる。

カズは黙って唇を噛んだ。


「じゃあ、それで引き下がんのかよ...」

「潤...」

「翔に、無理だって言われたら、ハイそうですか!って、さっさと諦めるのかよ??」

...怒りに震えたような潤の目が、
俺のことをじっと見つめてる...


「俺は~///お前だから...命かけて翔のこと救い出した雅紀だから!...だから、翔のこと諦めようと...」

「俺だって、雅紀に敵わないって...思ったよ」

「救えんの...雅紀だけだよ...」


「みんな...」


.........そうだった。

俺は、刺し違えて死んでもいいって、
それでも、翔を助けたいって、
そう思ってたじゃないか...

一回拒絶されたくらいで...



俺は、3人の顔を、ゆっくりと見た。

/ 543ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp