• テキストサイズ

Green~君といた季節~【気象系BL】

第8章 イノセント



「俺、帰るよ...」

「翔!!待って!」


「......明日も、来るから...」

俺とは目を合わせないまま、
翔は帰っていった。


どうしたら....

一体どうやったら、彼の気持ちに届くの?

......乗り越えて欲しい...

辛い過去から、
彼のことを解き放ってあげたい...

相応しくないなんて...

そんな悲しいこと、どうか言わないで///


その時、
ドアのノックの音の後に、
智と潤とカズが顔を出した。

「雅紀~..大丈夫?」
と、潤はなぜか少しニヤついてる
「ビックリしたよ!怪我したって聞いてさ...」
智は心配そうな顔をしてる。

「...すげー重症っぽいじゃん!」
カズは特別室に興味津々。


3人は代わる代わる騒ぎながら、
俺のベッドを囲んだ。

「ハイ、これ!お見舞い...3人からね」

「ありがとう..何?..本かぁ?」

智のくれた紙袋を受け取り、開けようとしてる俺を、
3人はニヤニヤしながら見てる。


...黒い紙袋の中からは、
ドぎつい
表紙の、エロ本....

「ばっ、ばかっ////」

俺が慌てて袋に戻すと、

「そ~いうの、いるでしょ?」

自分のことのように、嬉しそうな潤...

「全く、何考えてるんだよ!」

「消灯時間過ぎたら、暇でしょ?」

「やることないしなぁ~♪」

カズと智が頷きあっている。

....全く…こんなときは気が合うんだから///


だけど、さっき翔に突き放された形の俺にとっては、こんな他愛のないやり取りが、嬉しかった。


/ 543ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp