第1章 はじめまして太陽さん
今日も学校が終わった。
結果から言うと千歳くんは学校に来なかった。
(白石くん大変やな〜…)
白石くんとは喋ったことないけど、忍足からよく話は聞いてた。見た目も中身もテニスも何もかも完璧なんや!!って熱弁してたってけ。
それほど忍足は白石くんのこと尊敬してるらしい。
(そんなすごい白石くんでも疲れる事は疲れるやろうな…)
帰り道、1人でとぼとぼ歩いている中そんなことを考えていた。
しばらくして、私は大きな公園の前にたどり着いた。
この前まで桜が綺麗だったこの大きな公園の真ん中を私はいつも通っている。本当はここ、登下校の道じゃないんだけど…近道だから。
今日は風が気持ちいい。
ちょっと遠回りして行こうかな。
ここの公園はほんと広くて、休みの日とか結構人で賑わってる。屋内プールもあるし、テニスコートもある。ランニングロードとかもあるからね。
(あ、れ……?)
私はふと足を止めた。
そこはテニスコートの前だった。
パコーン…パコーン…
学校にも来ないで、こんなところで何やってるのよ…
千歳くん…