第3章 少しずつ、知っていこう
『…で、何があったん?』
HRが終わるとすぐに日菜子が私の席のところまできた。
「ついに!我が新聞部にも新入部員がやってきたんや!!」
そう言って日菜子は拍手をし始めた。
『え、ほんま?おめでとう!!』
私もつられて拍手をした。
日菜子は新聞部の部長。
部員が5人しかいなかったからそうとう嬉しいのだろう。
『これで日菜子からの勧誘も無くなるっちゅーわけか…』
「今年入ってはもうしてないやろ!
それに入らないなんてもったいないやん!!部活は青春やで!?」
『別にえぇねん。
私は今の生活で満足してるし。
なにより…家の方で忙しいんや!』
部活には入りたかったけど…
こればっかりはしょうがない。
「…あぁ、せやな…
だったらいい人見つけんとな!」
『そういうのも、まだいいから!
もう日菜子うっさいねん!はよ席着けや!!』
そう言うと日菜子は「照れとる〜」とか言いながら席に戻っていった。
(……確かに忍足に似てるかも…)
ちょっとうざいところとか。
まぁ嫌いになれないけど…