第2章 友達になろう
「もうあいつら集まってると思うで〜!」
『あいつら…?』
「ほかのテニス部のやつらや!」
『あぁ…』
(どうしよう…テニス部の人とか全然わかんない…)
「…さん、テニス部のみんなは優しか。だから心配するこつは何もなかよ。」
千歳くんがそう言った。
まるで私の心の中を見透かしたように。
『あ、うん…おおきに…』
そうこうしてるうちに屋上に着いた。
「待たせたなー!」
「ほんまっすわ謙也さん。」
「まぁまぁ財前。
謙也、2人とも連れてきてくれて助かったわ。」
(あ、白石くんだ…)
彼はひと目でわかった。
イケメンやな、イケメン。
「、そこらへん座りや!」
『あ、うん…』
言われたとおり私は忍足と千歳くんの間に座った。
「そんな固くならんでえぇでさん。」
白石くんが微笑みながらそう言った。
これは爽やかやな。ほんまイケメンや。
『あ、はい…』
「なぁなぁ白石〜!!
この姉ちゃん誰やー?」
赤い髪の子がそう言った。
やばいこの子。絶対ヤンキーや。
ヒョウ柄に赤い髪て…絶対やばいやん。
「あぁ金ちゃん、この人は千歳と同じクラスの子やで。」
「そうなん?
わい遠山金太郎言いますねん!
よろしゅー!」
『えーっと…私はです…』
「か!えぇ名前やな!!」
(な、なんて男前なんや…!)
ちょっとときめいたわ。
前言撤回。遠山くんは男前な子や。