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FAIRYライブ!

第2章 妖精の尻尾


-翌日フィオーレ王国内・ハルジオンの街-

駅員「あ、あの…お客様……だ、大丈夫ですか?」
街にある駅に止まっている列車内で、駅員がオロオロとしている。その理由は……
ナツ「はぁ、はぁ、はぁ……」
ナツが列車の壁に寄りかかって目を回しているからである。
ハッピー「あい、いつもの事なので」
トーヤ「大丈夫、ナツ?」
ナツ「おぶっ…ゆ、揺らすなトーヤ……」
ナツの代わりに答えたのは喋る青いネコ『ハッピー』。そしてトーヤがナツの両肩を掴んで身体を揺らす。
ナツ「無理! もう二度と列車には乗らん…うぷっ」
穂乃果「それ何回目?」
トーヤの横にいる穂乃果が呟く。
ハッピー「情報が確かならこの街に火竜《サラマンダー》がいるハズだよ」
穂乃果「早く行こうよ」
ナツ「ちょ…ちょっと休ませて……」
穂乃果、トーヤ、ハッピーは列車を降りるが、ナツは窓から身を乗り出して休んでいる。
トーヤ&穂乃果「「うん」」
穂乃果と統夜が頷く。
すると……
ガタンゴトン
ハッピー&トーヤ&穂乃果「「「あ」」」
ナツ「!」
トーヤ「出発しちゃった」
ハッピー&穂乃果「「うん...」」
走り去って行く列車からナツの叫び声が木霊したのであった。

◆◇◆◇◆◇◆◇

それから数十分後、再び列車に乗って戻って来たナツと合流し、四人はハルジオンの街を歩いていた。
ナツ「列車には二回も乗っちまうし」
穂乃果「ナツ君、乗り物弱いもんね」
ナツ「腹は減ったし」
トーヤ「僕達、お金ないよ」
よたよたと歩くナツの呟きに応答するハッピーと穂乃果とトーヤ。
ナツ「なぁトーヤ、ハッピー、穂乃果。火竜ってのはイグニールの事だよなぁ?」
穂乃果「多分そうだよ」
ハッピー「うん。火竜なんてイグニールしか思い当たらないよね」
ナツ「だよな! ちょっと元気になってきたぞ!」
ハッピー「あい」
トーヤ「でもナツ、出発する前にも言ったけど、僕はこんな街中に……」
と、トーヤが言いかけたその時
『きゃー! 火竜様ー!!』
遠くの方からそんな歓声が聞こえてきた。
ナツ「ホラ! 噂をすればなんたらって!!」
ハッピー「あい!」
それを聞いたナツとハッピーは走って行った。
トーヤ「ちょっとナツ!ハッピー!人に歓迎されるドラゴンなんて聞いたことないよ...」
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