第2章 Dear ―Doctor Call Ⅱ ー

「うん、じゃあさ、サラダの盛り付けお願いしてもいい？」


「了解！」


いつもの優しい顔で笑う智兄に俺の心も和む。


「もうすぐ出来るから…もうちょっと待ってね？」


「うん、待つ待つ！
　久しぶりの潤くんのご飯だもん！」


嬉しそうな声の智。
ほんと…兄貴か？って思いたくなるほど可愛い。


「よしっ！完成！ご飯よそるよ？」


完成したサラダを食卓に持っていった智兄に声をかける。

二人でバタバタと準備して食卓につく。

二人で声を合わせていただきますをして箸を動かし始めた。


「智、飲まないの？」


流石に俺は今日はやめといたほうがいいのはわかってるから出さなかったけど、智用のビールは出したのに開ける気配がない。


「あとで飲むかもしれないけど…それよりも今は潤くんの作ってくれたご飯のほうがいい！」


そう言いながら…揚げたての巻かつを口にする智。


「やっぱ美味しい！
　

　これ、僕大好きなの」


ニコニコしながら箸を進める智に俺も満足。

ほんとはカキフライにしたかったけど…いいのがなかったからロースの薄切りを使った巻かつにした。