ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】
第2章 Dear ―Doctor Call Ⅱ ー
「潤…ありがとね?
心配してくれて嬉しいよ?
電話しなくてごめんね?
みんなも忙しいだろうからって思ったら…つい…ね?
そんな寂しい思いさせてるなんて…思わなかったよ…。
でも…潤、それで無理したらさ、僕も翔たちも悲しいよ?」
「それは…ごめんなさい。
でも!でも…ちゃんと…用心…してたもん…」
「用心ってシムビコート?」
僕が潤の持ってた薬剤の名前を上げると一瞬身体をビクリと震わせ次の瞬間、こくんと頷いた。
うん、確かに対策としては間違ってないけど…問題はその薬の入手過程だよね…。
「でもここ何年も発作落ち着いてたから予防薬使ってなかったよね?
あのシムビコート、どうしたの?」
そう、ここが核心部分。
「あれは…病院で…」
「受診したの?どこの病院?
病院嫌いの潤が自分で受診したなんて…偉かったね」
目を見てそう言う僕。
潤の瞳が揺れる。
「……ごめん……なさいっ…
病院…、行って…ない」
「え?じゃ、あれ、どうしたの?」
「………自分で……処方…した…。
ダメなのわかってるけど!
でも…兄たちに…言えなくて…。
ずっと使ってたやつだし…いいかなって……思って…」