ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】
第2章 Dear ―Doctor Call Ⅱ ー
「うーん、まぁ、切り上げてもいいけど…。
そしたら明日、医局に顔出して仕事することになるよ?
明日は休みの予定だったから折角だし潤くんとふたりでのんびりしようと思ったんだけど…。
どうする?」
心細げな潤くんの顔を見ながら聞いてみる。
週が開けたら東京に戻る。
その前にやることはやっておかないとダメだし、さすがにこの状態の潤を斗真くんたちのところに合流させるのはどうかと思うからどうせなら一緒に帰りたいし…。
「2時間で終わらせるからここでお利口で待てない?」
薬はちゃんと入れたいし…体も休ませたい。
喘息の発作はほんと、体力つかうから…。
僕の顔を見上げながら考えるような表情の潤くん。
ようやく考えが纏まったのか小さな声で僕の名前を読んだ。
「じゃあ…チューして?
そしたら…いい子で待ってるから…」
カーテンの外は人がひっきりなしに行き来する救急外来。
どうしようか一瞬迷ったけど…。
そのまま潤の唇を塞ぐ。
「んっ、んんっ…」
潤くんが甘い声を上げながら僕の白衣を握りしめる。
その手を上から包み込んで更に唇を貪った。
こっちに来てからほぼ2週間、誰にも触れてなかったから…久しぶりに味わう潤の口がどうしようもなく甘く感じて…。
僕のほうが止められなくなった。
近づいてくる足音に体をピクリと震わせた潤。
ねだったのは…潤なのにね?
そう思いながら唇を離した。