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ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】

第1章 Doctor Call




「さとちゃん、血圧測るから、じっとしててね?」


マンシェットの空気を抜くために絞ると素早く僕の腕に巻き付ける。

聴診器のイヤーピースを嵌めて真剣な目で見るまぁちゃん。

そんな目で見られたら緊張しちゃうじゃん…­。

シュッシュッと空気を送る音と共に締まっていくマンシェット。

その音に比例して­僕の心臓もドキドキしちゃって…。

シューって音がしてマンシェットから空気が抜けて行く。

雅紀がイタズラっぽい顔で僕を見る。


「さとちゃん、緊張してるでしょ?

 異常値、でてるよ?

 深呼吸してからもう1度測ろうね?

 深呼吸するよ?

 はい、吸ってぇ?吐いてぇ…­­」


雅紀の声に合わせて深呼吸すると少し落ち着いてきて…­。


「うん、いいよ、そのままね?」­


素早くマンシェットが巻き直されそのまま真剣な目をした雅紀が次の瞬間にっこり笑う。


「ふふふ、今度は大丈夫だったよ?」


一旦聴診器を首に掛けた雅紀が「熱、測るね?」って…­。

嫌だなぁって思って­布団に隠れようしたけど、耳に充てられた体温計にもはや観念するしか無かった。


「37.3℃かぁ…­。

 微熱だけど…さとちゃん普段体温低めだから­辛くない?」


「へーきだもん…。

 もう、いいよ、僕、元気だし」


一刻も早く終えたくて言うけどこういう時のまぁちゃんは頑固で許してくれなかった。

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