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ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】

第1章 Doctor Call




腕のなかの可愛い弟にせかされて、今朝の出来事を思い出す。


今朝はいつものように外来開始時間の30分前に1診の診察室に入って…。


今日は予約の患者さんだけの日だから比較的楽かも?なんて思いながら電子カルテをめくりそれぞれの診察内容を思い起こして…。


開始時間前に最初の患者さんが来たから待たすのも申し訳ないしって思って担当ナースのエイコさんに声をかけて診察を開始したんだよね。


何人か診察が終わって次の患者さんをと思ったらエイコさんが「翔先生、この後の患者さんからいま電話が入ってて予約の日を変えてほしいって」と裏の通路から声をかけてきた。


空いてる日に入れてってお願いしてたら受付担当のナースからもう1件同じような電話が入ってるって言われて…。


そっちも同じように空いてる日に入れてもらったんだよね…。


電話を終えたエイコさんが「翔先生、このあとしばらく開きますから少し休憩されたらいかがですか?」ってやけに優しく言ってくれたもんだから…。

んじゃ、休憩がてら兄弟の顔でも見に行こうかなぁって思って…。


「翔兄?なんでずっと黙ってるの?

 ホントに言えないようなことしたんじゃないの?」


きつめの口調で問い詰める和。

やば、完全に一人の世界にいたんだね、俺。


「ごめん、ごめん。

 ちゃんと話します…」


あぁっ、怖え!
我が弟ながらほんと怖いんだよねぇ…。

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