ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】
第1章 Doctor Call
「さーとーし!ここ、座って?」
和に呼ばれて食卓に向かう智兄。
熱以外に主だった所見はなくて、雅紀の言ってた腹痛もとりあえず様子見で問題ないと判断した俺。
潤の作ったものなら食べれそうというので予定通り3人で食卓を囲む。
5人で住むこの家。
親父の元から早く離れたくて当時健在だったじい様に頭を下げてバックアップしてもらって買った俺たちの城だ。
俺たち兄弟が唯一、休める場と言っても過言じゃない。
「智?ほらお口開けて?
あーん?
ね?美味しいでしょ?」
和が餌付けでもするように智くんに食べさせてる。
頬はまだ紅いけど、素直に食べてる様子にホッとする。
「智くん、これも少し食べようね?
はい、あーん」
自分たちも食べながら、口をもぐもぐさせる智くんにタイミング良く食べさせていく。
「もぅ、いい。
ごちそうさま…」
そう言って食事を終えた智兄。
「いっぱい食べれたじゃん?
偉かったね?
もうすぐ食べ終わるからちょっと待ってて」
小さい子に言うように褒める俺に少し不貞腐れたようなでも嬉しそうな顔をする智くん。
大丈夫、たくさん甘えさせてあげる。
普段、長兄としての責任感に雁字搦めになってる貴方を…解放してあげたい。
俺と和で溶かしてあげるから…。
何も考えられないぐらいの快楽の中に落としてしまいたい。
羞恥に染まるこの人を見たいと思ってしまった…。