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ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】

第1章 Doctor Call




智くんが和の言葉でゆっくりと顔を上げた。

紅潮した頬。
涙の滲んだ瞳。

兄なのに守ってあげたくなる。


「潤くんが夕飯作り置きしてくれてるから智兄も食べよう?

 昨日、抜いたんじゃない?食事。

 不規則でも口に入れないと食べれなくなっちゃうよ?

 そしたらお仕事も出来なくなっちゃう。
 そんなの嫌でしょ?

 忙しいし大変だけど智は仕事、好きだもんね?

 僕、下で用意してるから翔兄と降りてきて?ね?

 で、下で翔兄に診てもらってから3人で食べよう?」


智くんの頭をぽんぽんと撫でるとそのまま出ていく和。

その姿を見つめる智くん。

和と入れ替わりで智くんのところに行く。

今にも落ちそうな涙を唇で拭う。
そっと瞑られた瞼にキスをして下へと誘う。


「智くん、下に行こう?」


「………翔くん…抱っこ…して?」


恥ずかしそうに…でも可愛く強請る智くん。

ほんと…この人は…。
逆らえるはずがない…。


「いいよ、おいで?」


手を広げれば、ぱふって音がしそうな勢いで腕の中に入ってくる。

そっと抱き上げ、慎重にリビングへと運ぶ。

俺の…俺たちの大事な人。

リビングには家置きのドクターバックが用意されてた。

そっとソファーにおろすと和のお願いだからと健気に診察を受けてくれた。

この人、医者なのに病院嫌いだから…。

まぁ、うちの兄弟、総じて嫌がる傾向があるのは否定しないけどね?


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