ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】
第1章 Doctor Call
部屋の真ん中に鎮座するキングサイズのベッド。
寝るためだけの部屋だからベッドとベッドサイドチェストのみが置いてある。
誰のものでもない部屋で和がベッドヘッドに凭れて智くんを抱っこしてる。
こちらに背を向けてる智くんは俺が入ってきたのことに気がついてない。
気がついた和は一瞬、ニヤっと笑うと智くんの後頭部に手を回し、押さえつける。
「んっ、ふ…、っっん、か……ずっ、
だめっっ」
「だめじゃないでしょ?
気持ちよくしてあげるから…ね?」
時々チュッという音がしたかと思うと、またくぐもった声が聴こえる。
「んあっ、んんっ、も…はげしぃっ」
智くんの甘い声が響く。
「ふふふ、智兄キスだけで感じちゃった?
ここ、硬くなってるよ?」
「ちがっ…そんなっ…なぃ…」
顔を真っ赤にして否定するけど、それじゃ「そうだ」って言ってるのと同じだよ?
そっと智くんの背後にまわる。
「ちがうの?」
可愛く聞く和にこくこくと、頷く智くん。
うちの可愛い系の二人が睦み合ってる姿を見てるのも面白いけど…やっぱり参加するでしょ?ここは。
「じゃ、確認してもらうか?
ね?翔兄?」
和が小首を傾げながら智くんをみる。
和の一言にゆっくりと後ろを振り返る智くん。
その背中を抱きしめた。