ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】
第1章 Doctor Call
「かず…?あっ、んんっ」
微かに漏れる声に煽られて止められなくなる。
すぐそばの椅子に座りそのまま智兄を膝の上に座らせる。
更に深くなるキス。
智兄の腕が僕の背中に回る。
いつもより高い体温…。
早く休ませたいのに…そんな気持ちを簡単に崩してしまうほど今の智兄は色っぽい顔をしている。
チュって口の中の舌先を吸い上げると智兄の身体が震える。
潮時がわからなくなりそうな僕たちにそれを知らせる2つの手。
「和?ほらおしまい。
智くん、連れて帰ろう?」
「あー!さとちゃん!体、大丈夫?」
雅兄の声に智兄が精一杯、平気なふりしてる。
「ふふふ、大丈夫だよ?
まぁちゃん、まだお仕事あるでしょ?
無理しちゃ駄目だからね?
まぁちゃん、そうでなくても体弱いんだから」
すっかり長男の顔で言ってるけど、今の貴方の顔色じゃ、全く説得力ないですから…。
「うん!ありがとね、智兄!
まだ、時間に余裕があるから駐車場まで送ってくよ?」
そういうと有無を言わさずに智兄を抱き上げるまーくん。
身長差が一番ある二人。
へんにサイズ感が良いんだよね…。
歩き出した雅兄を翔兄と一緒に追いかける。
翔兄の手には薬剤の入った袋がある。
僕の目線に気がついたのか小声で翔兄が言う。
「うちにあるので足りないと困るから…。
カルテ入力は雅紀がやっといてくれるって」