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ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】

第1章 Doctor Call



「んっ…ふっ……ゅん……っめ」


病院の廊下。
しかも時間に関係なく人が行き来する急外の前。

なんとか離そうとするけど潤くんのキスが巧すぎて…。
力が抜けそうになる。

そんな僕を支える潤くんが唇を離す。

互いの唾液で光る唇。
その唇を赤い舌で舐めながら潤くんが僕を見る。


「続きは明日、帰ってからな?


 冷蔵庫に今日の夕飯入れてあるから。

 帰ったら温めて出して?
 智兄が駄目ならもう和に頼るしかないから。

 絶対翔兄から台所、死守しといて」


さっきまでの空気をがらっと変えて言うとにやりと笑って潤くんは救急救命センターに走って行った。

その後ろ姿を暫く惚けたように見てた僕は再び開いた扉に我に帰った。


「あっ和ちゃん!」


場違いなほど明るい声が響く。


「え?まーくん?どうして?」


「ん?俺の患者さんが緊急搬送されてきたの…。

 とりあえず病棟あげられるぐらい落ち着いたからさ、一旦戻るところ。

 そしたら潤ちゃんが外に和ちゃんがいるって教えてくれたの…」


「潤くんが?」 


思わず唇に手をやる。


「潤ちゃんとキスでもしたの?和ちゃん。


 ……ふふ、図星?顔、赤いよ?」


「そんなこと…」


「別に隠さなくていいよ?

 潤が上機嫌で戻ってきてナースがめっちゃ驚いてたからさ?

 ああいうところ、潤ちゃんはホントかわいいよねぇ」


ニコニコ笑いながら言う雅兄。
こういうところ、やっぱり兄貴なんだよね…。
うん…。



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