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ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】

第4章 舞賀家物語 1




「イチくん、お弁当ちゃんと食べないと?

 五郎兄と四郎兄が心配するよ?」


心配するだけじゃない…俺が締められかねないから…。


可愛い弟の一郎くんは俺たち兄弟のアイドルだから。

普段はクールな四郎も五郎も一郎くんには甘すぎるほど甘い。

2人にとってかなり年の離れた弟であるイチくんは目に入れても痛くないから。

長男なのに五郎と名づけられた五郎兄。

別に親が野口五郎のファンだった訳じゃない。

なんでも俺達が産まれる前に、どっかの占い師に『この家は5人の子供に恵まれる。この5人が人並みはずれた仲の良さを示せば、ありえないほどの幸福に恵まれるだろう…』って言われたそうな。

で真に受けた両親がカウントダウン形式で名前を付けたと…。

だから俺は4男なのに二郎だし、イチくんは5男なのに一郎。

正しく認知されるのは三郎くんぐらいだ。


ゆっくりとお箸を口に運ぶ一郎くんの横で俺は高速で弁当を平らげていく。


「じろちゃん、ご飯食べるの早いね。

 ふふふ、ほっぺまるまるでリスさんみたい。

 かわいい❤」


いやいや、そうやって微笑む一郎くんのほうが1000倍可愛いから!

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