ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】
第3章 halftone ーDoctor Call Ⅲー
「うん、小児科も見に行ったし、救急も見に行ったよ。
まーちゃん、大変だね。
女の子ってあんな歳でももう、1人前なんだね?
僕だったらあたふたしちゃうよ」
昼間見たまーちゃんと患者の女の子の会話を思い出しながら言う。
「ふふふ、さとちゃんなら平気だと思うな。
あれぐらいはまだ平気だけど困るのは『絵、描いて』って言われた時だよ。
まぁ、翔ちゃんよりはマシだとは思うけど…俺も苦手だからさ」
まーちゃんが困りきった顔で言う。
「あー、わかる!確かに雅紀の方が翔さんよりはマシだよな」
クスクス笑いながら潤くんが言う。
いつもならここで反論するはずの翔くんが何も言わないのが不思議でそっと隣の翔くんを見る。
「ごちそうさま」
そう言って席を立つ翔くん。
「え?翔兄怒った?」
翔くんの態度に慌てる潤くん。
「あ?違うよ。
ちょっと上で調べたいことがあるからさ…。
ごめん、俺、勉強部屋にいるわ」
そう言うと食器をキッチンに置いて2階の医学書とかが置いてある部屋に行ってしまった翔くん。
残された弟達が顔を見合わせてる。