ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】
第3章 halftone ーDoctor Call Ⅲー
「潤くんが帰ってきたみたいだから…。
お風呂入っちゃいな。
その間に夕飯仕上げとくよ。
出てきたらご飯にしようね?」
僕に素直に一つ頷くと翔くんはお風呂場に入っていった。
玄関に向かっておかえりって叫んだらただいまって声が帰ってきた。
重なるように上から階段を降りる足音が聞こえる。
「潤ちゃんおかえり!
思ったより早かったじゃん」
おしゃれなルームウェアに着替えたまーちゃんが声をかける。
二人してリビングに入ってきた。
「うん、なんとか処置も終わったからあとは任せて帰ってきちゃった」
責任感の強い潤くんだから…全部自分でやりたがる傾向があるけど…人に頼るってことを覚えないと…って思ってたから、【人に任せる】って言葉が出て嬉しかった。
医者も全能じゃないし休まなきゃやってられない。
どこかでキリをつけて来ないとどうしようもなくなる。
どこまでが自分の領域でどこからが任せられるかを見極められるようなって初めて一人前と言えると思う。
医療はチームプレイでもあるから…。