ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】
第3章 halftone ーDoctor Call Ⅲー
「せっかくの休みなのに…のんびりするなり、自分のために使えばいいのに…」
翔くんがもったいないって顔で僕を見る。
「自分のために使ったよ?
掃除は普段からこまめにしてるからそんなにしんどくなかったし、洗濯終わって、朝食の片付け終わったあとにちょっとお昼寝もしたし…」
「まぁ…いいけどさ?無理はしないでね」
翔くんが眉を下げながら言う。
「無理なんてしてないよ?
それにさ、誰かがやらないと綺麗にならないし…どうせなら気持ちよく過ごしたいじゃん。
だからね、いいの。
ほら、お風呂入っておいで?
着替え出しといてあげるから…ね?」
そう言って翔くんの背中を押す。
無理はしてないけど今日もお昼、すっ飛ばしちゃったから…詮索される前にお風呂に入れちゃえって思ったんだよね。
「智くんも一緒に入る?」
「僕はいい。
ほら、せっかくの一番風呂なんだからゆっくりしておいで?」
柔らかく笑いながらお風呂場に誘導する。
外から車の止まる音が聞こえてきた。