ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】
第2章 Dear ―Doctor Call Ⅱ ー
部屋に戻って着替えて降りてくると丁度出前も届いてて…。
2週間ぶりに…いや、最後に全員揃ったのはもっと前か…。
とにかく5人で囲む食卓の賑やかさにいつもよりも箸が進む。
この2週間の出来事をみんなで報告し合う。
「んでね、翔さんったらさ?」
「うわっ、バカッ、和、黙っとけよぉ」
「ええ、いいよいいよ、話しちゃいなよ。
翔ちゃんの慌てっブリったらさぁ」
クスクス笑うまぁくんと和に翔くんがヒートアップする。
「もう、そうやってお兄ちゃんを
からかっちゃ駄目でしょ?」
翔くんが劣勢だったからちょっと助け舟を出してみる。
「あ〜あ、もうさ、結局、智兄って
翔さんには甘いっていうかさ…」
「そうそう、翔ちゃんだけ特別っていうか…」
「翔兄、ほんとズルイよねぇ…」
そう言いながら恨みがましい目で僕を見る弟たち。
でも…そんな姿さえ可愛いと思っちゃうんだよねぇ。
「別にずるくないし!
ってか、当たり前だろ?
だって俺は智くんと一番近いんだから!」
って、もう…なんで火に油を注ぐようなことをいうかなぁ?
もう…僕…知らないよ?
ここは…逃げといた方が得策だなぁなんて思ってその場を離れようとそっと席を立った。