ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】
第2章 Dear ―Doctor Call Ⅱ ー
潤くんに有無を言わさず後部座席に載せられた。
「もう…自分で運転できるのに!」
和はそう言ってるけど、夜勤明けの和が運転するより俺の方がいいだろ?って潤くんが当たり前のように運転席に座っちゃったもんだから和は少しだけ怒った口調で言いながらも僕の隣に座ってる。
「運転できるのはわかってるけどさ、夜勤明けでこんな時間まで仕事してたんでしょ?
絶対に疲れてるはずだもん。
ここは潤くんに甘えるのが正解だと思うな」
「そうそう、甘えなよ。
それにさ、せっかく智の隣を譲ってやるんだから…ありがたく受け止めなって」
ニヤリと笑う潤くんの顔がバックミラーに映る。
「せっかくって…別に智は潤のものじゃないじゃん!」
噛み付くように言う和。
もう…大人げないんだから…。
「二人とも仲良くしてよ…。
僕、弟たちがケンカするところ見たくないよぉ…」
二人を止めようと言ったら…。
「ケンカじゃないです!」
「レクレーションだよなぁ?」
って二人から思いっきり返された。
そうだね…仲良し…なんだね…。
「じゃ、潤くんが気を使ってくてたので遠慮なく…」
二人の様子についていけない僕の唇に和くんの唇が重なった。