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ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】

第2章 Dear ―Doctor Call Ⅱ ー




「ええっと、それと、これと……
 あ、あとこれもお願いします」


土産屋で何かを選んでる智の後ろに行くと気がついたのか振り返って満面の笑顔。


「じゃ、これ、潤くん払っといて?」


そう言うとそのまま次の店に行っちゃう智。


「え?待って…さと…」


止めようとした俺に向かって店員さんが重そうな袋をカウンターの上に載せながら「10,800円になります」と笑顔で言ってくる。


マジか…。
とは言え智の頼みだし…。

結局、財布を取り出し会計を済ませ、とんでもなく重い紙袋を提げて智の後を追った。

智もやはり紙袋を提げてこっちに向かってくるけど…袋自体は大きいだけで軽そうだった。


「よし!じゃ、ホームに行こうね?
 駅弁買う?」


ニコニコしながら聞いてくる智に毒気を抜かれ、なんにも言えないまま智とホームに向かう。

時計を見ながら「あぁ…買うの無理だね?」ってちょっと寂しそうな顔の智。

確かにもう、入線するってアナウンスもあったし…。


「車内販売で買ってやるから」


思わずそう言った俺にありがとうって可愛い顔で言ってくる智。

昨日とはうってかわったその姿にドキッとした。

悪いかよ…だって俺、智のこと好きだし。

もちろん翔兄も雅兄も和も好きだけどね。

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