ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】
第2章 Dear ―Doctor Call Ⅱ ー
お風呂から上がって少し早い時間だけどビールの缶を開けた。
「たまにはいいよね?」
そう言って二人で笑いながら飲むビールはすごく美味しい。
「ねぇ、潤?
東京に戻ったら翔くんに診てもらいなね?」
ここは譲れないから…。
そう思って潤くんと視線を合わせて言った。
そんな僕から視線を外した潤くんはぼそっと「やだ」って…。
「『やだ』って…。
あのね、潤くん、発作起こしたんだよ?
ちゃんとフォローアップしないとダメなの
わかるでしょ?」
「わかる……けど……。
でも…やなの」
可愛く嫌という潤くんに負けそうになるけど…ここは絶対に約束させなきゃ…。
「わかってるのに何がイヤなの?」
「………智兄がいい……」
「え?僕?」
思わず聞き返した僕にこくんと頷く潤くん。
いや、もちろん僕だって診れないわけじゃないけど…。
「でも…翔くんとかまぁ~ちゃんの方が
よくない?
二人のほうが圧倒的に多く診てるよ?」
喘息の処置や診察ははっきり言ってどの診療科でも絶対的に必要だからみんな基本は問題ないけどさぁ…。