ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】
第2章 Dear ―Doctor Call Ⅱ ー
「え?なんで?一緒に寝ようよ。
ソファじゃ疲れ取れないじゃん」
「え?平気だよ。
どこででも寝れるのが外科医の特徴なの知ってるでしょ?」
「寝れるのと安眠できるは別物じゃん!
じゃぁ俺がこっちに寝るから智は寝室で寝なよ」
「それこそ駄目じゃん。
ちゃんと体、休めないと…。
また発作が出ちゃうでしょ?」
口を尖らせながら言う智。
「じゃ、一緒に寝よ?
智兄をソファーに寝かせて自分だけベッドなんて…気になって寝れないよ…」
智は限界まで突っ走って突然倒れるタイプだから…いつも心配なんだよ。
体の限界も心の限界も気が付かない振りして、兄だから、医者だからと頑張り続けるんだ…。
だから俺たちは智が休める場所になるって決めたんだ。
あの時…あんな智をみて…絶対に護るって決めたんだ…。
「俺さ、智兄が家にいなくて寂しかった。
智は?俺たちがいなくても平気?」
「………平気な訳…ないじゃん」
「こんなに近くにいるのにさ、離れて寝るなんて…寂しいよ、俺」
ソファーに座ったまま智を仰ぎ見た。