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ふらたーなる *Fraternal* 【気象系BL】

第1章 Doctor Call



黙りこんでた俺に和が小さな声で「翔兄、ごめん」って…。


「いいよ、智兄が心配なんだもんな、和は」


和の目を見て笑うと、和もにっこり微笑む。
思いっきり中身を端折りながら和に伝える。


「で、隣の処置室に連れてきて診察したの。

 ちょっと貧血気味だったのと明らかに疲労が見えたから点滴だけね?

 だからそんなに心配しなくても大丈夫だよ?」


俺の一言に漸く安堵の表情の和。

でも…智兄のあの疲れっぷりは尋常じゃなくてかなり気になる。


「ねぇ、和、昨日智くんオペあったの?」


今も眠ってる智くんがいる処置室に視線を向けながら言うと和が顔をあげる。


同じ外科の和なら知ってると思って聞いてみた。

同じ病院に勤務してても診療科が違えば勝手がわからない。


「うん、確かあったはず。

 でもそんなに難しいものじゃなかったはずだけど…」


和が不思議そうな顔で言った。


「確認してみるからちょっと待って?」


そのまま院内用のPHSで外科の医局に内線をかける。


「もしもし?外科の五十嵐です。

 あのさ、ノリコ先生、いる?
 代わってほしいんだけど?」


和の通話する声を聞きながらとりあえず電子カルテを保存していつでも帰れるようにする。


そろそろ、起こすかな…。




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