第4章 ごめん、でも……【神崎side】
当時、女癖が悪かった俺は色んな子と付き合っては別れて、を繰り返していた。
同学年だけにとどまらず、年下にも手を出す始末。今思えばほんとに馬鹿で最低。
軽い気持ちで付き合ったひとつ年下の女の子の友達が、俺が好きになった彼女だった。
その子と別れた翌日。
クラスに彼女がひとりで乗り込んできた。
「神崎颯さんいますか!?」
「……俺じゃん……」
最初は無視してたけど、彼女が何度も俺の名前を叫ぶから、仕方なく席を立った。
「俺だけど?」
「あなたですか、女子泣かせの最低は」
女の子にそーゆーこと言われるの慣れてたけど、正直、毎回結構きつい。俺が悪いんだけどさ。
どうせ相手だって本気じゃないじゃん。
って、思っちゃってた。