第2章 彼に隠された秘密とは……
「碧央さ、ずーっとノロケてんの!知ってる?もうさ、ずっと美祢ちゃんのことばっか話してるしー?そんなんだから、生徒会の仕事が溜まっちゃったんだよ?」
『ほんとですか………?』
「か、神崎!余計なことばっか言うなや!」
またもや顔を真っ赤にして神崎さんの胸ぐらをつかむ。
相変わらず、神崎さんはそれでもへらへらしている。
「美祢………その、コイツが言いよったことは、ほんま、気にせんでええから……」
『じゃあ、神崎さんが言ってたのは嘘……?』
「嘘……じゃ……ない、けど」
喉の奥がきゅうっとなった。
初めての感覚だから、よく分からない。
でも、これが〈愛おしい〉という感情なのだろうか。
わたしは溢れたこの感情を制御しきれずに、愛おしい彼に抱きついた。